張氏の中央委員會(huì)委員就任は2002年と比較的早いが、政治家というよりも宇宙関連の技術(shù)や関連産業(yè)における責(zé)任ある立場(chǎng)が反映されたものだった。政界入りしてからは1年後に省長(zhǎng)就任という異例のスピード出世を見せた。さらに河北省長(zhǎng)時(shí)代の2016年に習(xí)近平國(guó)家主席のセルビア、ポーランド、ウズベキスタン歴訪に隨行したことも、地方政府の関係者としては極めて異例として注目された。

◆予測(cè)が難しい人事、習(xí)総書記が「オレがルール」と考えればすべてが違ってくる

中國(guó)共産黨の秋の人事の予想が難しい理由は、これまでの「慣例」が変更されるとの見方が出ていることだ。

まず、習(xí)近平総書記の考えで常務(wù)委員會(huì)の人數(shù)が5人に減らされるとの説がある。常務(wù)委員會(huì)の人數(shù)に明文化された規(guī)則があるわけではない。1980年代には5、6人のことが多かった。江沢民政権時(shí)の1992年からは7人、02年からの胡錦濤政権では9人に増え、2012年発足の習(xí)近平政権で7人になった。

常務(wù)委員會(huì)が仮に5人體制になるならば、胡錦濤系の人物としては50年代生まれで22年からの「ポスト習(xí)近平」に殘ることが難しい汪洋氏を常務(wù)委員として、殘りは子飼いである陳敏爾氏や張慶偉氏を常務(wù)委員にする方法などが考えられる。そうすれば、常務(wù)委員內(nèi)で「習(xí)近平派」は3人となり、「胡錦濤派」は李克強(qiáng)氏と汪洋氏の2人になるので多數(shù)派を占めることができる。また、「権力レース」にまだ殘っているとも言える胡春華氏も、今年秋の黨大會(huì)時(shí)に常務(wù)委員に就任できなければ、2022年に総書記や首相に就任することはほぼ絶望となる。

また、常務(wù)委員會(huì)における李克強(qiáng)首相の序列が現(xiàn)在の第2位を保てるかどうかも不明だ。胡錦濤政権時(shí)には全國(guó)人民代表大會(huì)（全人代）常務(wù)委員會(huì)委員長(zhǎng)だった呉邦國(guó)氏が溫家寶首相より1つ上の序列第2位だった前例もある。形式的な側(cè)面が強(qiáng)いのだが、中國(guó)の憲法では全人代が、行政権をも上回る國(guó)家の最高権力機(jī)関と位置付けられており、首相の黨內(nèi)序列を3位に落としてもさほど不自然ではない。

さらに「68歳定年制」も、維持されるかどうか不明。そもそも「68歳定年」が「慣例」とされたのは2002年の黨大會(huì)時(shí)だった。この時(shí)には曽慶紅常務(wù)委員（國(guó)家副主席）が、対立していた李瑞環(huán)常務(wù)委員を排除するために、それまで70歳だった「定年」を引き下げたとされる。曽常務(wù)委員は「68歳定年」を一時(shí)的措置にする心づもりだったが強(qiáng)引なやり方が恨まれ、次の2007年の黨大會(huì)で、自分自身が68歳に達(dá)していたことを理由に引退に追い込まれたと見られている。

つまり「68歳定年制」の採(cǎi)用には當(dāng)時(shí)の権力闘爭(zhēng)以外にはっきりとした理由はなく、年齢が再び70歳に引き上げられてもおかしくない。その場(chǎng)合、習(xí)近平総書記の片腕として「腐敗撲滅」に辣腕を振るってきた王岐山常務(wù)委員（1948年生まれ、共産黨中央紀(jì)律検査委員會(huì)書記）が秋の黨大會(huì)で留任する可能性も出てくる。

さらに「70歳定年制」が復(fù)活すれば、2022年の黨大會(huì)時(shí)に69歳である習(xí)近平総書記が3期目を務(wù)める可能性すらでてくる。なお王常務(wù)委員については最近になり、以前に比べてずいぶん痩せている寫真が発表されており、健康狀態(tài)についてはやや気になるところだ。

內(nèi)実については不明ではあるが、習(xí)近平政権は胡錦濤時(shí)代とは打って変わって強(qiáng)権を発動(dòng)しつづけてきた。習(xí)総書記が「ルールを作るのはオレ」との腹を固めれば、秋の黨大會(huì)で「サプライズだらけの人事」が発表される可能性も否定できない。

■筆者プロフィール：如月隼人

日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)したが、何を考えたか北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。

■筆者プロフィール：如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國(guó)については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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